サンフランシスコに拠点を置く口コミ情報サイト「Yelp」、日本版「イェルプ」によれば、米国の7月10日の時点で「米国のレストランの約6割が閉店のまま」というレポートを報告した。これは、一部のレストランは、ゆっくりと再開する傾向にあるが、多くのレストランは永久に閉鎖もしくは、多店舗展開をしていたレストランは、その一部を完全閉鎖するという決断をしたという事だ。
今年3月1日以降、Yelpに登録をしているレストランの休業は、全米合計で約140,000にのぼった。4月には175,000を超える営業休業があり、その後6月には休業したビジネスの20%以上が再開したことを示していた。
ネバダ州ラスベガスは、市内の企業の数に比べて閉鎖の数が最も多く(全閉鎖数は1,921)、カリフォルニア州のロサンゼルスが最も多く閉鎖された。(全閉鎖数は11,774)
COVID-19の期間中、多くのビジネスセクターが苦戦してきたが、特に高い閉鎖率に耐えてきた業界がいくつかある。休業率が最も高いのは、ショッピングと小売(27,663の廃業)、レストラン(23,981の廃業)、美容(15,348の廃業)、フィットネス(5,589の廃業)。
小売業はこれまでで最も大きな打撃となり、総閉鎖数が最も多く、1日の平均レートは3月以降増加し続けている。 3月1日以降のYelp登録企業のすべての閉鎖のうち、20%が小売業であり、閉鎖された小売業の35%が「Permanet closed」として表示されている。
3月のレストランの休業数は、他の業界に比べて最も多く、高い率で閉店を続けていた。閉店したビジネスの17%はレストランであり、これらのレストランの閉店のうち53%がYelpに「Permanet closed」であると示されている。
一部の企業は恒久的に閉鎖されているが、多くはパンデミックを乗り越えて消費者にサービスを提供し続ける方法を模索している。多くのレストランはテイクアウトとデリバリーを提供することに重点を置いており、中にはお持ち帰り用の食事やドリンクキット、さらにはオンラインの料理教室が好評を博している。
また、Farmers Market が今までにない活況を集めている。全米の各市で運営しているFarmers Marketは、本来から屋外での営業をしていた強みを生かして、ベンダー数、集客数を軒並み伸ばしている。
いくつかの人は、Yelpウェイティングリストがカーブサイドの集荷を管理するなど、既存のテクノロジーを使用する新しい方法を見つけているようだ。テイクアウトに役立つサービスを提供することで、レストランに高い利益がもたらされ、3月10日以降、テイクアウトの検索数は、10倍以上に増加した。
多くの小売企業がカーブサイドピックアップにシフトしているため、カーブサイドピックアップの検索が20%増加し、この方法で商品を購入することに消費者の関心が急上昇している。美容業界では、ヘアスタイリストがビデオヘアカットのチュートリアルを提供し、エステティシャンがバーチャルコンサルティングを提供し、小さなショップがeコマースに焦点を移している。
特にフィットネスでは、オンラインクラスを提供するジムやスタジオ、1対1のオンライントレーニングセッションを提供するパーソナルトレーナーなど、ビジネスモデルに大きな変化が見られている。