米国時間10月29日木曜日、オレンゴン州ポートランドのフードビジネス関係者と日本のフードビジネス関係者を繋げるオンラインB2Bネットワーキングイベントが開催された。
今年の「食」をテーマにした今回のイベントは、9月に続いて2回目の実施となった。
当日は、日米から約140名ほどの業界関係者がオンラインで参加。
冒頭、挨拶をしたポートランド振興局のケビン・ジョンソンプログラムマネージャーは、
「このオンラインネットワーキングイベントを通じて参加頂いた皆様は、とても多くのものを得る事ができると信じています。新たな人との出会いや、新たなビジネスチャンス、これらを効率よく見つけるにはこうしたネットワーキングイベントはとても有効です。
特にスモールビジネス、スタートアップの皆様には時間とお金はとても大切なはず。それらを無駄にせず、このイベントをフル活用頂きたい。」と語った。
その後、ポートランド振興局のエグゼクティブ・ディレクターを務めるキンバリー・ブラナン氏が挨拶。
「パンデミック、気候変動といった様々な問題が浮上する中、多くの人々とのコネクティングが難しい状況が続いていると思います。そうした中でもテクノロジーの力を借りながら、アメリカからはポートランド、ブリティッシュ・コロンビア州、日本からは札幌・世田谷・神戸といった各エリアの代表や経営者の方に参加頂きまして有り難うございます。ポートランドエリアでは約290,000の人達がフード・ビバレッジビジネスに携わっていると言われています。そうした人達がこの機会を通じて、新たなビジネスチャンスを掴んで欲しいと思います。」と語った。
その後、早速ネットワーキングイベントへ。一つのグループには、フードベンダー、バイヤー、オブザーバー約10名がいくつかのブレークルームに分かれてネットワーキングを行った。
地元ポートランドのベンダーからは、非遺伝子組み換えの大豆から作る納豆を製造・販売しているWanpaku NattoのHeidi Nestlerさんが参加。ポートランド発酵フェスのオーガナイザーの一人でもあり「わんぱく」の息子をもつ二児の母だ。
前回9月に続いて「食」にテーマを絞ってイベントを実施した理由の一つに、オレゴン州に拠点を持つ日系企業の約22%が食品関連の企業が占めていると言われている。カルビー、味の素、ヤマサなどは、オレゴン州に工場を建設し、商品を製造。北米・中米・南米等に幅広く輸出する拠点となっている。
その他、オレゴン州がビジネス拠点として優れている点について、日本やカリフォルニア州とのアクセスの利便性、その他、電気代や天然ガス、水資源が他州よりも豊富で低コストで手に入れることができると説明した。
プログラム終了後に、イベントマネージャーのケビン・ジョンソン氏は、「次回は来年2月にオンラインイベント予定しております。皆様の参加を楽しみにしております。」と語った。
ポートランド振興局が生み出した「オンラインB2Bネットワーキング」というプラットフォームは、コロナ禍というピンチをテックを利用して「新たな人との出会いを生み、新たなビジネスチャンスを生みだす」素晴らしいプラットフォームだと感じた。
筆者が住む、サンフランシスコ市の経済局も、ポートランド振興局の積極的な活動を参考にして欲しい。