2018年、2019年に掛けて「戦後最大の好景気」と言われ続けた。2008年リーマンショックによる景気の落ち込みから10年以上の緩やかな景気上昇が続いて一部の専門家からは、「そろそろリセッションがある」とう声は聞こえたものの、誰もがその「きっかけ」を予想することは出来なかった。
今回のCOVID-19も2003年の感染症(SARS・鳥インフルエンザ等)こんなに長い期間、自分と世界の人々の健康がニュースになり、毎日の生活がこれほど変化することはなかった。
世界中でCOVID-19のパンデミックを抑えるために、レストランを含むサービス業の営業が規制され、自宅で三食を作らざるを得ない人、または、自分の生活・健康に向き合うために手作り料理を始めた人が多数だ。
そんな人達のキーワードが”発酵食品”。こうした免疫力を高める食材をたくさん取り入れることで、健康を維持する方法が益々重要になっている。今年に限らず、毎年冬になると、風邪を引かないように内側からも、外側からも体を温め、免疫力を高めるようにするのは我々人間の生活の知恵だ。
今回、その発酵食品の中で注目したいのが、日本が誇る香り高い”納豆”。日本食糧新聞によると、日本では健康ブームの追い風を受け、納豆の市場規模が2011年の約1700億円から、2019年には約2500億円と、過去最高の伸び率を更新したという。
その理由の一つは、日本の国立がん研究センターが、「日常的に納豆を摂取する人は死亡リスクが1割以上低下する」と発表したことにもよる。
一方アメリカでも、レシピの特集でも人気なThe New York Timesが、発酵した大豆食品(納豆、味噌、醤油、テンペなど)は、アメリカ人の死亡原因の1位である循環器疾患のリスクを軽減する効果があるらしいと特集したことにより、アメリ人の間でもブームになっている。

このように、アメリカでも発酵食品が益々注目される中、米国内では数社しかないと言われる手作り納豆の会社の一つ、オレゴン州ポートランド市で2018年に手作り納豆の会社を起業したアメリカ人女性Heidi Nestler氏に話を伺った。
毎日納豆作りに励み、休みなく働くHeidiさんの納豆に対する情熱は、どこから来るのか?