スタジオ帝国構築に挑むゲーム業界の巨人達

Take-Twoによる最初のZyngaの買収、次にMicrosoftとActivision Blizzard Kingの間の690億ドルのメガディール、そして今ではソニーが人気のシューティングゲーム/大規模マルチプレイヤーオンラインゲームハイブリッドDestiny 2の開発者であるBungieを推定36億ドルで買収:

2022年はすでにビデオゲーム業界で激動の年になりつつあり、主要なプレーヤーはポートフォリオを拡大し、社内のスタジオの専門知識を強化している。

ビデオゲーム開発者を傘下に置くことになると、Microsoftが先頭に立って、ActivisionBlizzardKingの買収がFTCによる独占禁止法の精査に合格した場合は一層他者を引き離すことが予想される。

上記チャートが示すように、買収案件が成立すると、マイクロソフトが所有するゲームスタジオの数は32となり、そのうち17が過去2年以内に成立した案件。この数は多いように見えるかもしれないが、これは2つの大きなパッケージ取引に起因する体かららだ。

ご存じの通り Activision Blizzard King自体は、既に9つのスタジオの親会社となっている。

マイクロソフトが2020年にインフレ調整済み​​の87億ドルで購入したゼニマックスメディアには、ヒットフランチャイズのElderScrollsで知られるBethesdaGameStudiosやDoom開発者のIdSoftwareを含む8つのスタジオが含まれている。 Electronic Artsは、収益に関してはMicrosoft、Sony、Tencentなどの巨人と直接競合することはないかもしれまないが、それでも長年にわたって21のゲームスタジオを購入してきた。

最新のスタジオは2021年に、モバイルゲーム開発者のGlu Mobileで、24億ドルで買収している。

一方、Nintendo等、直接的な子会社またはファーストパーティのスタジオを持たない企業も存在する。任天堂は、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドやマリオカートなどのゲームを開発する10の制作グループに分かれているが、親会社の傘下で活動しているのは7社グループだけとなっている。

Tencentは、主にオンラインゲームに重点を置いており、創業以来14のスタジオを買収した経緯がある。これは、マルチプレイヤーシューティングゲームのフランチャイズであるLeft4Deadと最近ではBack4Bloodの開発者であるTurtleRockStudiosや、世界最大のeSportsタイトルの1つであるLeagueofLegendsを担当するRiotGamesなどを傘下に置いてる。

ソニーによるBungieの買収は、ビデオゲーム業界の昨今のトレンドの1つを示している。ライブサービスゲームに焦点を当てており、長年にわたってコンテンツの更新を継続的に提供する事により、プレイするのにサブスクリプション料金を課金せず、コンテンツパックを定期的に購入させる方法に主眼を置いている。

このように、古いゲームでも引き続き収益化でき、その後のコミュニティの構築により、プレーヤーは代替ゲームを探す代わりに1つのゲームに長い間楽しめる事ができるようになる。

今後も新しい収益源、収益方法を見出した企業だけが厳しい競争を勝ち抜いていけるのは、間違いなさそうだ。

 

 

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