パンデミック、異常気象、温暖化、インフレ、戦争、自然災害と昨今は、世界規模の明るいニュースが聞こえて来ない。
しかし若干の向かい風の吹く世界経済においても「シアトルのスタートアップ」は例外だ。その理由は、マイクロソフト、Amazonを中心としたテックカンパニーからスピンオフしたスタッフが、シアトル大学・ワシントン州立大学等のアカデミックと連携し、それらのスタートアップを大手テック企業や、政府がサポートするという環境がしっかりと整っているからである。
米国・ワシントン州と日本を”AI”をキーワードに繋ぐオンラインイベント、”Japan Seattle AI Innovation “Online” Meetup 19.0”が米国時間7月26日、27日に開催され、総勢270名を超えるビッグオンラインイベントとなった。
冒頭、共催オーガナイザーの一つワシントン州商務省日本事務所の江藤哲郎代表より挨拶。「今回で19回目を迎えるシアトルと日本を結ぶオンラインミートアップ。これまでワシントン州のスタートアップ9社及び中堅・大手IT企業3社が東京・神戸にオフィスを構えたり、ディストリビューターと提携するなどの実績があります。それ以外のピッチ参加企業もこのイベントを通して日本と商談のチャンスを掴む事が出来ています」と報告。過去に実績のあるイベントという点を強調した。
最初のスピーカーは、ワシントン州商務省 ICTビジネス部マネージャーを務めるジュリー・モナハン氏。「今年ワシントン州商務省では、全米初となるイノベーション・クラスター・アクセラレータープログラムを立ち上げました。」と発表。
続いてプログラムディレクターを務めるステファニー・スコット氏から、プログラムに関する詳細を説明。「州内の産業を大きく9つのクラスターに分類。超長期的な視野でワシントン州にあるスタートアップ、スモールビジネス等をサポートしていきます。」と説明があった。
1日目にピッチを行ったメディカルデバイススタートアップのSafKan Health社は既に同社のプロダクト OtoSet のFDAの認可を取得済み。「痛くない耳掃除機 」はFDAが認可した「米国初の自動耳掃除機」となっている。既に自社のオンラインショップで販売可能。現在は完売の為、ウェイテクングになる程の人気商品となっている。