多くの企業が求人募集をした為、米国の一部の従業員は、2019年 12月から2022年5月までの間にパンデミック前のレベルと比較して25% 高い率で自発的に仕事を辞め、より良い条件の職場を探し続けている。雇用主と一部の業界では、労働受給の実質的なギャップを埋めようと必死になっている。
マッキンゼーがオーストラリア、カナダ、インド、シンガポール、英国、米国で行った調査によると、2020年4月から2022年4月までに仕事を辞めることを選択した従業員の65% が、業界を変えてしまったという報告をしている。
パンデミックをきっかけに、職を変え、業界を変え、ゼロから新たなスタートを切った13,382の従業員にその理由を聞いてみた。
この調査では、一番多い理由は「キャリア開発/昇進の欠如」と「不十分な報酬」というこれかでの変わらない典型的なもだ。続いて、「思いやりのない、またはやる気のないリーダー」という上司への不満が続いている。26%にあたる 4 分の 1 は、職場の柔軟性の欠如も要因の 1 つにあげている。ロックダウン中の在宅勤務に慣れてしまい、そうした働き方でも生活が充分に成り立つことに一部の労働者が気付いてしまった為、仕事だけに邁進して費やしていた時間を、家族や、子供達や仕事以外の事に費やすようになった。
この理由は、明らかにパンデミックが引き起こした「新たな退職理由」である事は間違いない。