Japan Seattle AI Innovation “Online” Meetup 22.0 大盛況

初日に4社、二日目には5社のシアトル近郊に拠点を持つスタートアップ企業が参加。特に二日目の企業は、太陽光飛行機垂直離着陸機自動充電ロボット等、スタートアップメーカーの参加が目立った。

リーガルテック、アグリテック等テック産業とのコラボなくしてビジネスをスケールさせる事は難しくなってきている。今回は、フードテックビジネスでロボットバリスタコーヒーチェーンArtly社のピッチとサンフランシスコにある実店舗でコーヒーを購入した体験レポートを紹介する。

Artly社はロボットバリスタを開発してコーヒー店舗の低コスト運営を実現。しかもその焙煎方法は2023 US Brewer Cup Championと2020年Roasting Championで認められており、「低コスト・ハイクオリティ」の実現に成功している。

 

二日目の最終にピッチを行ったのは、Artly社のCEO兼Co Founder のMeng Wang氏だ。

「コーヒ市場はアメリカだけでも50.7ビリオンの市場があり世界最大の飲料市場とも言われており、日本におけるそれもまた大きな市場が存在している。但し、スターバックスやダンキンと言った大手チェーンを除いて中小・個人レベルの店舗では非常にスケールが難しいビジネスモデルとなっている」と語った。

「その理由は、コストの72%を占めると言われている人件費。その為我々が開発したのがどんな環境でも作動するバリスタロボット。」と説明。

 

 

Webサイトからの情報によると、現在米国、カナダに10店舗を構えており、筆者が訪問した、サンフランシスコ・ストーンズタウンモールの2階フードコート中央にお店を構えている。Artly社が店舗を構える前には、スターバックスが店舗を構えていたが、Targetがオープンと同時により広いスペースに移動。空いたスペースにArtly社が入った事になる。

 

ストーンズタウンモールには、スターバックス、ピーツコーヒーといった大手コーヒーチェーンから、ローカルのコーヒーショップ、そして人気のアジア系ボバティー等が店を構える超ドリンク激戦モール。その中でどの様にサバイブしているのか秘密を探ってみた。

 

まずは、実際に店員が1名しかいないのが他者との大きな違いだろう。人件費の特に高いベイエリア(サンフランシスコの最低賃金は$18.04)では「ワンオペ」は企業側にとっては、人件費をその他のコストに回せるメリットがある。

オーダー手法も今流行りの「キオスク」のみ。キオスのアプリを採用しスクエアとの提携でシームレスな無人、オーダー、決済が可能となっている。

 

名前、電話番号、メールアドレスを入れれば、オーダー完了の通知が携帯に届く。オーダーからピックアップまでの時間は、混雑程度にもよるが、4分程度だった。若干遅く感じるがこれは我慢の出来る範囲であろう。

 

ピックアップの際に「名前」がプロジェクターにより写しだされ、スピーカー越しに名前を呼んでくれる仕組みになっている。

金額は、同じモール内にあるチェーン大手のPeets、Starbucksと比較して正直「同額程度」といった感想だ。特に割安といった印象はなかったが味は数々の賞を受賞しただけはある。焙煎したコーヒー豆を人の手で一杯一杯入れてくれるPhilz Coffeeと同じクオリティだ。

 

そして、この企業のユニークな所は、顧客も含めたユーザーからのファンドレイジングを積極的に募っている点。コーヒー購入時にメールアドレスを登録すると定期的にメールマガジンが送られ、投資の案内がもれなく付いてくる。ぜひ、Artlyを応援したいという方は、投資をしてみるのも良いだろう。

シリコンバレー発祥で同業のCAFEX 社が有名だ。以前は、ダウンタウン一店舗のみ構えていたが確実に店舗を増やしてスケールしているようだ。

これらの企業がロボットコーヒーチェーンとして10年後もスケール(店舗拡大)し続けているのか。それともロボットメーカーとしてバリスタロボット以外にもホットドッグ、ピザロボットから始まり、うどんロボットなど様々な料理を作れるロボットメーカーに転身しているのか?

今後もこの2社から目が離せない。

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